プリント基板のつくりかた

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プリント基板作成用のCADはいろいろあるけど、ちょっとしたプリント基板をつくるにはオーバースペックだったりします。というわけで、今回はみんなが持ってるようなツールをつかってシンプルにやってみましょう。

今回レイアウトを作るにあたっては、紙とペンを使ってみました。配置をするときの注意点としては、ICは同じ向きに並べること、それと、特にICの1番ピンは同じ場所にすることですね。レイアウトが決まれば、次は実際にマスキングを作ってみましょう。

ペイントソフト(例:ペイント)をつかって以下のようなテンプレート画像を読み込みます。格子状の模様がはいっているので、その上にパッド(右側に並んでいる丸)をコピー&ペースとして並べていきます。

ヒント

  1. でっかいパッドを使いましょう。でもパッドとパッドが触れちゃだめです。パッドがでかいとハンダ付けがやりやすいんです。
  2. 四角いパッドはIC用です。

パッドの間に線を書いてトレースしましょう。太い方がよいです。でも、線と線の間隔はきちんとあけたほうがよいです(ショートしないように)。レイアウトができて、トレースが終わったら、グリッドはもういりません。ペイントソフトなどで非表示にするなり、消しちゃうなりしましょう。パッドの真ん中の白い丸はドリルで穴をあける時のガイドです。

終わったら、縮尺を正しく設定して印刷します。DPIで指定するか、ホニャララ倍で印刷する、とすれば、おそらく大丈夫でしょう。うまくいけば、下のような紙がプリントされます。

次は、基板をエッチングします。レーザープリンターでレイアウトをプリントして、それを基板の上に貼付け、エッチングします。

1.基板を細かいサンドペーパーで磨く。指の皮脂が着かないように注意。
2.レーザープリンタを使用する。プラスチックの層を紙の上に溶かして落とす。
なので、それをアイロンしたら、も一度解けて、基板にくっつくわけだ。
インクジェットはインクを紙に染み込ませているのでこういう風には行かないです。
3.紙質。これはウェブでも議論になってたりしますが、まあ実は紙質はなんでもいいです。
4.アイロンは一番熱い設定にして、レイアウトはすぐに基板に貼付けましょう。
5.紙がボードにくっついちゃったときどうするか?
石鹸水に20分くらい浸して古い歯ブラシか何かで洗い流そう。トナーは基板に強く張り付いてるから。結構強くやっても大丈夫。紙を洗い流したら、だいたいこんな感じになります。↓

よく見るとトナーがちゃんとくっついていないところがあります。えーどうしよう?って?問題ないです。ネイルポリッシュを借りて、修正しましょう。(マスキングペン買ってきてもよい気がする)

それがおわったら、エッチング液(塩化第二鉄溶液)に浸けます。取り扱い注意。


表面のトナーをサンドペーパーでとります。
最後にドリルで穴をあけます。
ドリルで穴開けるときは回転速度は速くしましょう。あとドリル径は小さめで。

完成!

感想 by id:marqs

プリント基板つくってた身としては、エッチング液を自宅で使用するのはなかなか勇気がいる事だと思う。たしかにレーザプリンタのトナーをアイロンで転写するってのは良いアイデアなんだけど。エッチング液の扱いがめんどくさいのは知っているので、これみてすぐやろうか?とはならないです。
あと、写真とか勝手につかってしもうた。。